クマ襲撃、最悪ペース 本年度、全国で130人超死傷
2019年11月16日
人里などに出没した野生のクマに襲われ、死傷した人が本年度、
中部地方をはじめ全国で百三十人を超えたことが、各都道府県への取材で分かった。
過去十年間で最悪に迫る勢いとなっており、エサのドングリの
不作などが原因とみられる。秋の行楽シーズンが本格化する中、
専門家は「特に冬眠前のこの時期は、体力のある大型のクマが活発になる」と警戒を呼び掛けている。
クマが生息していたり、生息する可能性があったりする三十四都道府県に
本紙が取材したところ、本年度は十二日現在で死者が宮城県の一人、
負傷者は百三十五人。同じ都道府県を対象にした環境省の統計と比べると、
全体では、過去十年間で既に二番目に多く、最悪だった二〇一〇年度の一年分(百五十人)に迫る。
都道府県別で最多は新潟の十八人。記録のある一九九四年度以降で最悪となっている。
十月十八日には魚沼市の住宅地で、四十〜六十代の男女四人が相次いで襲われて負傷した。
次いで岩手が十六人、岐阜、秋田両県が十三人。中部地方ではほかに、
福井で勝山市などの九人が負傷し、過去十年で最悪となった。
長野は八人で、愛知と滋賀は各一人。三重はゼロだった。
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