自衛隊は“便利屋”ではない。災害派遣された自衛官のタメ息
2019年11月16日

自衛隊の任務は「機能回復までの応急的な復旧」で、活動範囲は
「幹線道路や公共施設のみ」と定められています。
でも、お年寄りが家から運び出せない粗大ごみを、規定通りに出せと言われて
途方に暮れています。優しい自衛官がそれを見過ごせるわけがありません。
見るに見かねたある自衛官は、そんな困っているお年寄りに代わって、
災害ゴミを分別し集積場まで運んでいるそうです。

自治体によっては、分別してないと絶対に受け取らないところもあります。
一方、明らかに災害ゴミではない廃棄物を「これ幸い」と捨てに来る輩もいます。
やっと大量のゴミを分別して片付けたら、見知らぬゴミが軽トラでドサッと置かれると、
屈強な自衛官でも心が折れてしまいます。

件の自衛官は「ゴミがそのままの町は『ここは捨てて平気だ』という心理が働きます。
衛生上の問題は言わずもがなですが、『秩序への無関心』は犯罪を助長します。
ゴミはゼロにしなければなりません……」とため息をついていました。
(中略)

東日本大震災で自衛隊の救難ヘリパイロットとして実際の現場で救助の任務に
ついていた元自衛隊員に話を聞きました。
「市街地での救助は電線などの障害物が多く、目視確認しながら注意深く行う必要があります。
障害物やヘリのダウンウォッシュの強さを考えながら適切な高度を選びます。
高度を下げての市街地の作業は、慎重に慎重を重ねないといけません」
これは、ヘリは万能ではなく近づけない場所や条件があるということです。

「救助現場でもっとも難しいのはベランダや屋根に出られない人の救助です。
まず、ホイストでどこかに隊員が下りた後、救助する人とコンタクトを取り、
どこから上げるかを考えます。お年寄りや妊婦さん、子供さんを
そういうかたちで救助することがあります。

もっとも難しいのはペットを一緒に助けてほしいと言われた場合ですね。
これは考え込みます。動物はヘリや見知らぬ隊員に怯えています。
暴れられると落下する危険もありますから」

https://nikkan-spa.jp/1620191/ 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:847cfeaf6f31691a42c25abc56bd4433)