トルコのソイル内相は8日、イスラム過激派組織ISの外国人元戦闘員を出身国に送還する措置を11日に開始すると首都アンカラで発表した。
ソイル氏は今週初め、国内で収容しているISの元外国人戦闘員は1200人近くに上り、シリア北部で最近行った軍事作戦で外国人戦闘員287人を拘束したことを明らかにしていた。

地元メディアがネット配信した演説でソイル氏は、「3人、5人、10人の戦闘員を送還する」と述べ、「処遇は(出身国で)好きなように決めればいい」と主張した。
トルコは欧米諸国に対し、ISに参加するためにシリアやイラクに渡航した戦闘員の身柄引き受けを拒否して一部の戦闘員の国籍を剥奪していると非難してきた。
ただし、国籍を剥奪された元戦闘員らをトルコが出身国に送還できるかは明らかになっていない。
1961年のニューヨーク条約では、無国籍者の放置は違法とされているが、英国やフランスなど複数の国々は同条約を批准しておらず、最近の事例をめぐって法廷闘争が長引いている。

英国は、国外でイスラム過激派組織に参加したとみられる100人以上の国籍を剥奪。
ISに参加していたシャミーマ・ベガム元戦闘員(19)やジャック・レッツ元戦闘員らの事例は裁判沙汰となって注目を浴び、国内で激しい政治的議論が起こっている。

https://www.afpbb.com/articles/-/3253913