おきぎんカトレアクラブ(伊波一也会長)は7日午後4時から、ホテルアトールエメラルド宮古島で日本のインバウンド対策の第一線で活躍するルース・マリー・ジャーマンさんを講師に招き、講演会を行った。
米国生まれで30年以上の日本在住経験を持つジャーマンさんは、日本人にとっての「あたりまえ」が海外では大きな関心事や美点になることを訴えた。

ジャーマンさんは観光客の急激な増加で大きな変化を迎えている宮古島の現状について「もし皆さんの間で混乱が起こっているとするならば、それは自然な反応。日本政府は2012年から外国人観光客の誘致活動をはじめ、たった7年で年間800万人だった外国人観光客が目標を大幅に超える3100万人に膨れ上がった。ここまで短期間で急増した国は他にない」と述べた。

いま日本政府がターゲットにしているのが欧米豪の観光客であるとした上で、アンケート結果を見せながら、
「これらの観光客の関心事はこれまでのアジアの観光客とは大きく異なる。彼らは違いを求めており、非日常を求めているので、皆さんが持っているコンテンツを彼らに合わせて変える必要はない」と紹介した。

さらに欧米豪の観光客には言語化することが重要であり、その理由として、移民国家であるこれらの国々は、言葉での説明や論理が重視されるローコンテクストカルチャーであり、
日本のように同質性が高く、空気を読み、「以心伝心」で意思疎通ができるハイコンテクストカルチャーとは大きく異なるため、「変える必要はないが、伝わるように説明する必要はある」と強調した。

ジャーマンさんは最後に「日本人の英語の発音はきれいで分かりやすい。世界中の人が日本人はカッコいいと思っている。自信を持ってください」と参加者らを勇気づけた。

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