日韓の軍事情報包括保護協定=GSOMIAの失効が半月後に迫る中、アメリカ国防総省の高官は、NHKのインタビューに
応じ「日韓関係の緊張は中国や北朝鮮に利益を与えるだけだ」と述べて、韓国に破棄の決定を見直すよう説得を
続ける考えを示しました。

アメリカ国防総省で、アジア太平洋地域の政策を統括するシュライバー国防次官補は6日、NHKのインタビューに応じました。

この中で、日韓の軍事情報包括保護協定=「GSOMIA」が、韓国の破棄の決定を受けて半月後の今月23日に
失効することについて「日本と韓国の関係が緊張することは中国や北朝鮮のような国に利益を与えるだけだ」と述べ、
失効すれば安全保障面での中国や北朝鮮への対応や日米韓の連携に大きな影響が出るという認識を示しました。

そのうえで「韓国が決定を再考する時間はまだある。GSOMIAが、われわれにもたらすあらゆる利点のために、
韓国にGSOMIAにとどまるよう説得を続けたい」と述べて、韓国に破棄の決定を見直すよう説得を続ける考えを示しました。

またGSOMIAが失効した場合に、韓国政府が、日米韓3か国の情報共有の枠組みで軍事情報を共有すると
主張していることについては「アメリカを経由しなければ日韓は情報を共有できず非効率的で、現在の安全保障環境では
最適ではない」と述べ、ミサイル発射など瞬時の連携を要求される場合の対応に問題があるという認識を示しました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191107/k10012167471000.html