https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190921/k10012093061000.html
県が備蓄の発電機 半数以上活用されず 千葉

台風15号による停電が続く千葉県で、県が災害用に備蓄している非常用の発電機のうち半数以上が倉庫などに置かれたまま活用されていないことが分かりました。

千葉県では災害に備え館山市や市原市などにある県内10か所の防災倉庫などに非常用の発電機を468台備蓄しています。

発電機は1回の燃料の補充でおよそ4時間稼働するもので、避難所などでの活用を想定して備蓄されていて、千葉県によりますと今回の停電では消えた信号機などを動かすために警察に191台を貸し出したほか、県の出先機関で19台を使用したということです。

しかし、停電した自治体に対しては鋸南町と神崎町に合わせて6台しか貸し出されておらず、備蓄している発電機の半数以上にあたるおよそ250台は倉庫などに置かれたまま活用されていないということです。

県の防災計画では災害用に備蓄された非常用の発電機は、市町村で不足した際に補うために貸し出すとされていて、県は今回、2つの町以外からは貸し出しの要請がなかったと説明しています。

千葉県の災害対策本部は「もともと県民に直接貸し出すことは想定しておらず、出力も低いため携帯電話の充電などにも向いていない。しかし市町村に対してもっと積極的な呼びかけを行うべきだったかどうかは今後、検討したい」と話しています。

■森田知事「どういう対応が必要か検証」
千葉県の森田知事は21日、台風15号の強風の影響で、深刻な倒木の被害が出た山武市を視察しました。

視察のあと、県が災害用に備蓄している非常用の発電機のうち半数以上が活用されていないことについて「市町村でもこの程度の発電機は備蓄しているのでなかなか要請が来なかったと考えているが、改めて周知したい」と述べました。

県から積極的に貸し出すべきだったのではないかという指摘に対しては「それも頭に入れてどういう対応が必要か今後、検証したい」と述べました。