盗難車からエアガンを乱射していたのでしょうか。東名高速で悪質なあおり運転をしていた男は、犯行後、同乗していた女性ごと車を放置して、逃走していたことがわかりました。

後ろの車の運転手が手にはエアガンらしきもの
 車内に響き渡る甲高い音と鳴り続けるクラクション。

「後ろから黒い車がすごいスピードできたんで」(被害に遭った男性)

 さらに、後ろの車の運転手が窓から差し出したその手には…。

「飛び石がひどいなと思っていたが、エアガンを確認したときから『えっ、なんで』みたいな」(被害に遭った男性)

取材に基づくイメージ
 9月8日、愛知県の東名高速道路上り東郷PA付近で1台の乗用車が後ろからきた黒い車にあおられ、エアガンのようなものを発射されるという信じがたい事件が起きました。

「怖いというか、どうしようどうしようと動揺しかなかったですね」(被害に遭った男性)

 被害者の男性によると、あおってきた黒い車はその後、後ろからだけではなく、助手席側や運転席側からもエアガンとみられるものを発射してきたといいます。

 こうしたあおり運転と乱射は約5分間続き、黒い車はそのまま姿をくらましたということです。

 その黒い車はいったいどこへ…。

 取材を続けると、事件後の車の動きが徐々に明らかに。

「岐阜県の中央自動車道を走行中、黒い車は途中で燃料切れを起こし、道路上に止まっていたということです」(山本俊太郎記者)

 事件から1時間半後。エアガンとみられるものが発射された現場から直線距離で約40キロ離れた瑞浪市内の高速道路上に車は放置されていたということです。

 捜査関係者によると、高速道路上に止まっていた車を発見した警察が話を聞こうとしたところ、運転手の男が逃走。車には同乗者の女性が残されていたといいます。

 女性は警察から逃走した運転手の男について聞かれると、「エアガンを持っていた気がする」と話したといい、そして、警察が車を押収して調べたところ“盗難車”だったことも発覚しました。

 盗難車を使い、エアガンとみられるもので乱射し、あおり行為を続けた今回の悪質な事件。

「“あおり運転”する人たちは早く捕まってほしいですね。あおる方はよくないと思います」(被害に遭った男性)

 警察が器物損壊などの疑いで男の行方を追っています。