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初代ウルトラマン製作時、
怪獣を倒すヒーローをデザインするにあたって呼ばれたのは、ガチの芸術家・成田亨

怪獣と言えばゴジラ的な恐竜モチーフが当然とされていた時代、
前作ウルトラQにおいて既にガラモンやケムール人などブッとんだデザインで“ウルトラ怪獣”の世界を創り上げた人物

怪獣が宇宙の混沌(カオス)なら、
ヒーローは宇宙の秩序(コスモス)を象徴する存在であろうと、余計な物のない生命体として定義した

顔面には生命感と幸福感を表して微笑んでいるような、ギリシャ彫刻独特のアルカイック・スマイルを取り入れ
これは弥勒菩薩半跏思惟像にも使われている様式で
円谷英二の「仏様のようにシンプルな面構えがいい」との進言とも合致して、
完成したのが初代ウルトラマン