(一部抜粋)
 カーネギー国際平和財団のジェームズ・ショフ上級研究員は米国が今後取り組むべきこととして、日韓のこれ以上の関係悪化を防ぐ努力を続けることと、日米韓の安全保障体制を守る仕組みをつくることを提案する。
 具体的には、高官レベルの3カ国協議を開催して対話を進め、日米韓の軍事演習を実施して安全保障協力を強化することが重要という。
 ショフ氏は「米国が中国に焦点を合わせようとしている時、日韓が(勝ち負けをはっきりさせる)ゼロサムゲームを演じるのは米国にとって最悪のシナリオだ」と指摘する。

 一方、北朝鮮や中国の脅威に接する日本にとっても、米韓との防衛協力は極めて重要だ。日本の防衛当局者の間では、米韓同盟が日本の防波堤の役割を果たしているとの見方が強い。

 日米同盟を基軸とする日本にとって真の脅威とは何か。日韓が「仲たがい」することで得をするのは誰か。中ロが防空識別圏に進入し、北朝鮮がミサイル発射を続ける現状を見れば、答えは明らかだ。

 日本の政治指導者たちは韓国批判に明け暮れるのではなく、安全保障戦略を最優先に日本の国益を考え、日米韓の安全保障体制の立て直しを図る責任がある。

https://www.asahi.com/articles/ASM8N320QM8NUHBI00D.html