欧州宇宙機関は、衛星Sentinel-2が撮影したカナリア諸島の大規模な山火事の画像を受け取った。
グラン・カナリア島でのかつてない深刻な火事は8月17日に確認された。山火事は瞬く間に約1万2千ヘクタールに燃え広がった。当局は住民約9千人を避難させた。
​8月19日に受け取られた衛星からの画像では、タマダバ自然公園で炎が燃え広がる様子が映し出されている。
画像の色彩は異常なもので、写真は赤外線で撮影された。画像での火事は、明るいオレンジ色で、被災地域はダークブラウンだった。
当局によれば、消化のために消防士700人以上と航空機16機が出動した。
8月23日現在の情報によれば、カナリア諸島では火事の危険度が最高レベルであると宣言された。前日、火災は安定していたが、完全に消し止められるところまではいかなかった。

世界中で荒れ狂う自然火災
7月末、シベリアで森林火災が発生。4か所の構成体で非常事態令が発動された。
火の手はイルクーツク州、クラスノヤルスク地方の全域とブリヤート共和国の2つの地区およびサハ共和国(ヤクート)の1地区で上がっている。
火災のかなりの部分が人の入りづらい山岳地帯で起きているため、居住地へ広がる恐れはない。
8月には激しい火事がブラジルのアマゾン地方で発生した。
8月初旬に始まった火災はあまりに火の手が強く、煙は数千キロも離れた大西洋岸や最も人口密度の高いサンパウロ市にまで届いた。
ニューヨークタイムズ紙によれば、その様子は衛星写真に鮮明に映し出されている。
ブラジルの数州では非常事態が宣言された。
この火災については、消火どころか、まだ始まったばかりであり、干ばつの時期が8月末から11月まで続くことから、状況はこの先、さらに悪化する恐れがあるとも言われている。

研究者らは森林火災を現代の主要な気候問題の1つと呼んでいる。森林火災はさらに大きな問題を引き起こすおそれがある。
燃え盛る炎は煙と煤を空高く昇らせ、さらなる気候変動の要因となりつつある。中でも、いわゆる「核の冬」が問題となっている。

https://jp.sputniknews.com/europe/201908236611478/
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