「今まで韓日関係は正常な関係ではありませんでした。なぜならば、歴史問題にお
いて韓国側から歪曲された話が多く流布され、日本は大きく傷つけられてきた。特に慰安婦
問題と徴用工問題では、事実を歪められ、日本を非難するための道具にされてきた。
 今の韓国政府は(日韓基本条約が締結された)1965年以降、最も反日的な政府です
。いつこのような事態(日韓経済摩擦など)が爆発してもおかしくない状態でした。だか
ら私たちは、文在寅大統領を始めとする反日種族主義者たちと討論し、正していくこと
が必要だと考えてこの本を執筆したのです」
 昨年、韓国大法院によって下された徴用工裁判における日本企業に対する賠償命令
判決は、今日の日韓関係の破局状態を招くきっかけとなった。李宇衍氏は労務問題の
専門家として、徴用工問題の研究も行なっている。
「徴用工へのヒアリングを重ね、資料を研究した結果、強制連行や奴隷労働はなかっ
たといえる。韓国人は日帝時代、多くの人が強制的に引っ張られ奴隷のように働かさ
れたと思っています。しかし、日本の制度的にはそうしたものは存在しなかった。それ
は次の3つのことからも明らかです。
【1】徴用工の賃金は正常に支払われた。【2】労働者には自由があった。【3】お金も自
由に使えた。
 ある人は真面目に貯金をし、韓国に送金していた。家を建てるために借りた金を
済し、更に農地を買った人もいました。逆に賭博などで賃金を浪費した人も多くいま
した。徴用工問題は、日本は“絶対悪”、韓国は“絶対善”と考える反日種族主義者
たちによって、歴史認識が歪曲されたものだと私は考えています」(李宇衍氏)