「佐賀県の道路が青い。」それも「最近」急激に増えてきた。なぜだろうか…

なぜかを佐賀県に聞いてみると、「SAGA BLUE PROJECT(サガ ブルー プロジェクト)」という、2018年10月からスタートしたプロジェクトだ。

「青い道路」は、「交通事故ゼロ」を目指す取り組みの一環だという。

佐賀県は、人口10万人当たりの人身事故件数が、2012年から5年連続、全国で最も多かった。佐賀は全国一、交通事故が多い県なのだ。
交通事故は、安全安心な生活を脅かす身近な出来事だけに、なんとかこの不名誉な状況から脱却したいところ。

では、なぜ「青」か。佐賀県によると、青色には、集中力を高める効果があると言われ、佐賀の広々とした青空をイメージしている。

こうした、道路を青く塗装する取り組みは、香川県がすでに行っている。
香川は2011年から2年連続で、人口10万人当たりの交通事故死者数が、全国最多となった。
そこで、交差点を目立つように青く塗装したところ、対策から1年以上経過した箇所では、事故件数が32%減ったそうだ。

ところで、佐賀の道路すべてが青いわけではない。
道路が青く塗られているのは、交差点やその周辺だ。

佐賀県で2018年に起きた交通事故のうち、実に53.8%が「交差点」だ。中でも、交通事故が「多発」している交差点をピックアップし、順次、青色に変更している。
2019年度までに佐賀県内だけで、約230カ所がカラー化される予定だ。

また、佐賀県の交通事故の発生状況(2018年佐賀県警)を見ると、「追突」が47.1%、次いで「出会頭」(22.6%)となっていて、「追突」による事故が突出して多い。

「直進・左折は赤色」「右折は青色」

全国平均が35%(2017年)なので、「追突事故」が多いのが佐賀県の特徴と言える。
そこで、事故が多い交差点付近では、追突事故の原因の一つと考えられる急な車線変更を減らすため、「直進・左折は赤色」、「右折は青色」とレーンごとに道路が色分けされている。
交差点の随分手前から、赤と青で「直進」「右折」が塗り分けられている。

こうした取り組みもあってか、佐賀県の人口10万あたりの人身交通事故発生件数は、2017年に全国ワーストを脱した。

とはいえ、2018年までの2年間は、ワースト2位。「交通事故が多い県」からの脱却は、まだまだ道半ばだ。

つづく

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190818-00010004-fnnprimev-soci