京アニ放火、犯行前に「聖地」巡る? 手ぶらで歩く容疑者、防犯カメラに
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京都市伏見区桃山町因幡のアニメ製作会社「京都アニメーション」第1スタジオが放火され、男女35人が死亡、33人が重軽傷を負った事件で、殺人などの疑いで逮捕状が出ている青葉真司容疑者(41)=さいたま市見沼区=が15日に京都入りしてから事件が起きる18日までの間、
京都府宇治市を舞台にした同社製作の人気アニメ「響け!ユーフォニアム」の「聖地」とされる複数のスポットを歩いて移動していたことが27日、京都新聞社が入手した13台の防犯カメラ映像などから分かった。

【写真】「響け!ユーフォニアム」ゆかり宇治で支援

 京都府警捜査本部が青葉容疑者の自宅から、京都アニメーションがアニメ製作に関わった商品などを押収していたことも新たに判明した。青葉容疑者は身柄を確保された際に「小説を盗まれたから火を付けた」と話していたが、同社側は関連を否定している。府警は、青葉容疑者の足取りや押収資料などから動機の解明を進める。
 京都新聞社はこれまでに、宇治市内で青葉容疑者とみられる男をとらえた防犯カメラ13台の映像を入手した。
このうち、16日と17日に撮影された映像を確認して青葉容疑者の足取りを確認したところ、16日は午後2時〜2時10分ごろの間に
(1)宇治橋西詰(2)宇治橋西詰交差点(3)ファミリーレストラン前(4)JR宇治駅前バス停(5)JR宇治駅(6)宇治橋通り商店街の西端−の6カ所の「聖地」を手ぶらで通過していたことが判明した。17日午後1時ごろには、ガソリン携行缶を載せた台車を押し、京阪宇治線黄檗駅近くの(7)新茶屋踏切を通過したとみられる。
 13台の防犯カメラの近くには、作中に登場するファストフード店やショッピングセンター、コンビニなど他にも「聖地」が15カ所あった。
 スポットの中には、入り組んだ生活道路など、土地勘がなければ立ち寄りが困難とみられる場所もあった。青葉容疑者は京都入り後、スマートフォンや地図を持たずに行動していたとみられており、アニメ作品などを通じ、周辺の地理情報を得ていた可能性もある。
 捜査関係者によると、青葉容疑者は15日に新幹線で京都に入り、16日はJR京都駅近くのインターネットカフェに滞在した後、JR宇治駅周辺に向かった。鉄道や徒歩で広範囲を移動しており、事件前日の17日には同駅近くのホームセンターでガソリン携行缶や台車などを購入。18日までに第1スタジオだけでなく、宇治市木幡の本社周辺でも青葉容疑者とみられる男が確認されている。