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イラン外交、安倍首相訪問前から日本政府関係者の間でささやかれていた「二つのリスク」 - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20190614/k00/00m/010/291000c
(抜粋)
外交巧者イランの「カモ」?
 もう一つのリスクは、外交巧者のイランに利用されることだった。2015年のイラン核合意は、
離脱した米国を除く主要国が支持している。イラン側が「米国の同盟国である日本も核合意を
支持している。悪いのは米国だ」と対外発信し、日米間にくさびを打ち込んでくるのは
「想定の範囲」といえた。

 しかし、ハメネイ師の声明は予測を上回る激しさだった。「トランプ(大統領)のような人間からは、
真の交渉は生じない」と一刀両断し、「米国が自分たちの考えと信念をいつも他国に押しつけよう
としてきた事実をあなた(安倍首相)が認めたことは良かった」と会談内容を暴露。トランプ氏との
「蜜月」をアピールする安倍首相にとっては大きな打撃だ。

 首相はイラン外交の「ずる賢さ」は理解していたはずだ。12年4月、民主党(当時)の鳩山由紀夫
元首相がイランを訪問した際、イランメディアが「鳩山氏は『国際原子力機関(IAEA)は
(イランなどに)二重基準だ』と述べた」と報じたことがあった。鳩山氏は否定したが、
野党議員だった安倍氏は「無邪気な善意を示しても、外交交渉の場では何の役にも立たない。
カモになるだけだ」と新聞のコラムで指摘していた。

「鬼門」の中東
 「緊張緩和が目的のはずが、逆の結果になってしまった」(日本政府関係者)