「香港が想像できない場所になる」 “民主の女神“が訴えた、逃亡犯条例の危険性
6/12(水) 21:37配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190612-00010011-huffpost-int

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講演する周庭(アグネス・チョウ)さん
民主化を求め、香港の学生たちが「雨傘運動」を起こしてから4年。香港では、中国本土との「1国2制度」を揺るがしかねない条例改正を巡り、再び大規模な市民運動が巻き起こっている。

香港の現状を訴えようと、雨傘運動の中心人物の一人で、「民主の女神」などと呼ばれた周庭(アグネス・チョウ)さんが明治大学で講演を行った。

「逃亡犯条例」を2分でおさらい

香港で多くの市民が反対の声を挙げているのが「逃亡犯条例」の改正案だ。

朝日新聞によると、この法律の議論が始まったのは2018年。台湾で殺人事件を起こした香港人の男が、香港へ逃げ帰ったことで台湾への身柄の引き渡しを免れたのが原因だった。

香港政府は、もともと犯罪容疑者の身柄引き渡しを決めていた国以外にも対象を広げる方針を決めた。具体的な内容が発表されたのは2019年2月。そこに、中国本土も含まれていたことが物議を呼んだ。

本土では、民主活動家や人権派弁護士などが相次いで当局に拘束されてきた。

香港で民主化活動に関わったり、中国共産党にとって不利益な人物と判断されたりした場合、当局によって「容疑者」とされ、身柄が中国側に引き渡される恐れがあるのだ。

さらに、身柄が引き渡された場合は、中国で裁判を受けることになる。中国では裁判所にも共産党組織が作られていて、司法が独立していない。

そのため、この法律は香港では市民を中国に明け渡すという意味で「送中法」とも呼ばれ、6月9日から始まった反対デモには103万人(主催者発表)が参加した。デモの参加人数は実数よりも多く発表されることも多いが、香港の人口は740万人余だから、仮に本当ならば約7人に1人が参加した計算になる。