60年前の悲惨な事故を舞台で 宮森小への米軍ジェット機墜落事故を語り継ぐ若者たち
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1959年6月30日、嘉手納基地を飛び立った米軍ジェット機がうるま市石川(旧石川市)の住宅地や宮森小学校に墜落し、児童12人を含む18人が犠牲になった事故からもうすぐ60年。事故を経験した人々が年々減る中、若い世代が劇やダンスなどを通して記憶の風化を防ぎ、平和や命の尊さを伝え継ごうと頑張っている。(砂川博範)
◇「今ある幸せ大切に」 ひまわりキッズ 事故の炎、踊りに
【うるま】市石川の小中学生が中心となって構成する劇団「石川ひまわりキッズシアター」の舞台公演「石川の群星〜いひちゃーぬむりぶし〜」が29日、うるま市石川会館で開かれる。
旧石川市の住宅地や宮森小学校に米軍ジェット機が墜落した事故から60年。「今ある平和や幸せは当たり前でないからこそ、大切にしてほしい」との思いを伝えるため、子どもたちは日々練習に励んでいる。
団員は小学4年〜中学3年の16人で全員が女子。同事故のほか、歌や三線で人々を元気づけて戦後沖縄の復興を支えた小那覇舞天なども題材にし、舞台に立つ。
本格的な練習を始めたのは4月。週2、3回集まり芝居やダンスに取り組んできた。遺族への聞き取り調査や、石川地域内でのフィールドワークを通して学んだことを盛り込む。
若い世代が興味を持てるよう現代風のダンスも取り入れ、米軍機の爆音や燃え上がる炎もダンスで表現する。
劇団の事務局長を務める上間順一さん(66)は、子どもたちに対し「過去の出来事を見つめ、これからの時代を力強く生き抜くすべを学んでほしい」と願いを込めている。
団員の石川心月さん(14)=石川中3年=は「今ある幸せは当たり前のものではなく、かけがえのないものだということを伝えたい」と意気込んだ。
ひまわりキッズの舞台公演は大人千円、中高生500円、小学生以下無料。うるま市石川会館で29日午後5時半に開場、午後6時に開演する。