スイスのジュネーブで開かれているWHO=世界保健機関の総会で、心と体の性が一致しない
性同一性障害について、「精神障害」の分類から除外することで合意しました。性同一性障害の人たちが
これまで受けてきた差別が解消され、社会の理解へとつながるのか注目されます。

世界的な健康や医療などの課題について話し合うWHOの総会は25日、医療機関での診断や治療を
必要とするけがや病気などの国際的なリスト「国際疾病分類」を29年ぶりに改訂することで合意しました。

この中で、心と体の性が一致しない「性同一性障害」について、これまでの「精神障害」の分類から除外し、
その名称を「性別不合」に変更しました。

そのうえで、WHOは、障害と分類されなくても、当事者が望めば生殖能力をなくす手術などの医療行為を
受ける権利は保障されるべきだとしています。

デンマークの代表は「精神障害の分類から除外したことは、あらゆる人たちが尊厳のある生活を送ることに
つながる大きな一歩だ」と述べ、今回の変更を歓迎しました。

性同一性障害の人たちが、「障害」とされることによって受けてきた差別が解消され、社会の理解へと
つながるのか注目されます。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190526/k10011929571000.html