2020年の東京五輪では、観客が競技会場で撮影した動画をSNSなどネットに投稿することが禁じられる。
高額の放映権料を支払っているテレビ局の利益を守るためだが、「拡散も含めて五輪では」「自分を撮った場合の投稿は認めて」との声が上がる。(赤田康和、佐藤恵子、林幹益)

 東京五輪の観戦チケットは、28日まで抽選申し込みの受け付け中だ。会場内で撮影した動画について、規約にはこうある。
「国際オリンピック委員会(IOC)の事前の許可なく、
インターネットに配信することはできません」。選手が映っていない応援の様子も投稿不可という。

 「全員での応援や(動画の)拡散も含めて五輪ではないのか」「会場内の全景やセルフィー(自撮り)での背景映り込みくらいは認めて」。
ツイッターでは疑問の声が上がる。広島県福山市の男性会社員(32)は「規約が認知されていないから、SNSには投稿されると思う」と実効性に疑問を抱く。

 そもそも観客が撮った動画の著作権は観客自身にある。だが、著作権を含む「一切の権利」をIOCに移転すると規約は定める。


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