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今の天守閣は昭和制作

昭和天皇即位の御大礼記念事業と銘打ち、大阪市が大阪城の天守復興と公園化の計画を打ち上げたのは1928年(昭和3年)。人口で東京市を上回り、日本一の都市「大(だい)大阪」と呼ばれた時代だ。

きっかけは25年に開かれた「大大阪記念博覧会」だった。展示施設「豊公館」が天守台に建てられ、秀吉ゆかりの美術工芸品や歴史資料を陳列したところ、1カ月半の会期中に約70万人が訪れる大盛況となった。

これをみた後藤新平が当時の関一市長に常設化を提言したともいわれる。市民に寄付を呼び掛けると目標額150万円が半年間で集まり、30年に着工。翌年完成してお披露目された。