丸山穂高議員を辞職させてはならない

(略)

では私が国のトップ、つまり現在であれば安倍首相であったら、丸山議員をどうするかといえば、「辞職させずに議員を続けさせる」と考えると思います。

その理由は、丸山議員が危険な発言(この場合はロシアや中国から見て"極右”)をしてくれる存在だからです。

少々逆説的なことをいいますが、もし戦略的な国家であれば、こういう議員は大変貴重な「資産」となります。

なぜかといえば、このような議員をダシにして、たとえばロシアのプーチン大統領との交渉の時に、安倍首相は、
「いや、野党に極右がいてねぇ、彼らが抑えられずに困ってるんだ。だからここは一つ譲ってくれないか」と妥協案を持ちかけることができるからです。

いや、使えるのは「極右」だけではありません。それは「極左」も一緒です。

もっといえば、日本のような大きな国であれば、当然のように実にいろいろな思想を持った派閥があるわけですから、
その極端な派閥の人間たちを(暴走しない程度に)利用して、外国との交渉材料に使うこともできる、ということなのです。

これはヤクザの組長や若頭が、「うちの血気盛んな若いもんが暴れたくてウズウズしてるんだ、だからここはちょっと勘弁してくれねぇか」
と相手の組と交渉する「ダシ」として使うのと一緒です。

ロシアの場合は、「自由民主党」の議員として暴言を吐きまくって、日本でも一時期有名になったウラジーミル・ジリノフスキーがこのような役割を果たしておりましたし、
知識人では地政学で有名なアレクサンドル・ドゥーギンなども、この部類に入るでしょう(あるロシア専門家は「官製右翼」と呼んでました)。

つまり私が何を言いたいかというと、「極端な人間」というのは、その組織のトップの人間としては対外的に使える存在である、ということなのです。

(略)

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