他人の保険証、所持男に返却=巡査「面倒だった」−神奈川県警

川崎市で無銭飲食した男が他人名義の保険証を持っていたにもかかわらず、適切に処理しなかったとして、神
奈川県警は26日、川崎署地域課の男性巡査(26)を犯人隠避容疑で書類送検するとともに、減給100分の1
0(6カ月)の懲戒処分とした。巡査は「処理するのが面倒だった」と話しているという。

県警は、現場に同行した別の男性巡査(25)を本部長注意、上司の男性警部補(43)を本部長訓戒とした。
監察官室によると、巡査らは昨年10月、同市川崎区の飲食店で無銭飲食をした30代の男が、他人名義の保
険証を所持していることを確認したが、占有離脱物横領容疑などで立件せずに返却。約1000円の飲食代も、
26歳の巡査が立て替えた。

男はその後、埼玉県内で無銭宿泊し、同県警に詐欺容疑で逮捕された。この際、他人の保険証を所持してい
ることを追及されると、「神奈川県警は返してくれた」と話したという。

寺沢陽公監察官室長の話 警察業務への信頼を損なう行為であり、厳正に処分した。 

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019042601328&;g=soc