近年訪日する中国人観光客の間では日本の伝統文化を体験することの人気が高まっており、京都などの観光地では着物の姿の中国人を多く見かける。中国メディアの
捜狐はこのほど、日本では着物を着て堂々と歩けるのに、中国では伝統衣装である漢服を着ると「罵られる」ことがあるのはなぜかと問いかける記事を掲載した。

 記事は、「日本の伝統衣装である着物は文化の一部であり、美しいだけでなく様々なデザインに意味があり、その組み合わせは唯一無二の美を生み出す」と主張。
ゆえに、日本人女性はそうした意味を理解して着こなしを楽しんでいると説明した。また、中国人も着物姿の日本女性を美しさに魅かれて、日本で着物を着たいと思う人が増えているという。

 一方、中国の伝統衣装である漢服は美しいにも関わらず、「時代劇や歴史ドラマのなかだけの衣装と化してしまった」と指摘し、漢服を着用して外出すれば奇異の目で見られたり、
場合によっては罵られることもあると指摘。中国では一部の大学生の間で漢服を着て街を歩き、写真を取ることが流行しつつあると紹介する一方、ネット上では「若者が着る
漢服の作りは安っぽく、生地の品質は悪いので、伝統的な漢服の美しさは少しも無い」などと批判の声が上がると紹介し、日本のように伝統衣装が文化として浸透していないことを嘆いた。

 続けて、同じ民族衣装にも関わらず日中でこれほど相違がある理由について、「現代の中国人の考え方が関係している」とし、西洋文化から大きな影響を受け、伝統文化の価値が
下がったことが理由だと独自の分析を展開。中国の歴史や文化の象徴でもある漢服が着られなくなっていることは恥ずべきことだ論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

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