カフェインハラスメント

ハラスメントといえば、何を思い浮かべるでしょうか。
嫌がらせ。いじめ。「セクシュアルハラスメント」「パワーハラスメント」

ハラスメントとは嫌がらせのことであり、権力による嫌がらせであるパワーハラスメントや性的な嫌がらせであるセクシャルハラスメントが有名です。

他にも精神的な嫌がらせであるモラルハラスメント、タバコによる嫌がらせであるスモークハラスメント、飲酒の嫌がらせであるアルコールハラスメントなどがあります。

様々なハラスメントが問題となる中で、カフェインの嫌がらせであるカフェインハラスメント、略してカフェハラが起きているというのです。
訪問先でコーヒー

<「来客にコーヒー提供」は「カフェハラ」? マナー講師の見解は...>で、カフェインハラスメントが紹介されていました。

訪問先の打ち合わせでコーヒーを出されたことに端を発します。

投稿によれば、体質や健康面などからカフェインの摂取を控える人はいるにもかかわらず、問答無用で勧められると指摘。気心の知れた相手なら断ることもできるが、
初対面であれば難しいとして「『アルハラ』(アルコールハラスメント)は社会問題として定着したが、『カフェハラ』は問題にもされていないのだ」と憤慨する。
以上を踏まえ、(1)ノンカフェインまたは低カフェインの飲料を出してほしい(2)お湯を注いだカップにスティック状のコーヒーやお茶のティーパックを添えて、
カフェインの有無を選択できるようしてほしい――と要望した。
カフェインを含有しているコーヒー以外の選択肢がほしいと要望しています。

コーヒーはカフェインの量が多いので、カフェインを控えている人にとってはハラスメントになるという論理です。
コーヒーのカフェイン量は、確かに飲料物の中では多い方ですが、最も多いわけではなく、コーヒーよりずっと濃厚なものもあります。
投稿者はティーバッグ(記事中ではティーパック)をコーヒーの代替品として挙げていますが、お茶もカフェインが少なくありません。

したがって、コーヒーだけをカフェインハラスメントの対象とするのはいささか偏っているように思います。

もしかすると、投稿者はカフェインが気になるからコーヒーを控えたいということではなく、単にコーヒーの味が苦手だからコーヒーを飲みたくないだけではないでしょうか。
もちろん、コーヒーを苦手にしていることが悪いといいたいわけではありません。私の身近にもコーヒーが苦手な方がいますし、私はだいたいコース料理の最後にコーヒーではなく紅茶を希望します。
私がいいたいのは、カフェインハラスメントが起きたのではなく、好みではない飲み物が提供された、つまり、ありきたりの事案が起きただけではないかということです。
ただ、投稿者の状況であれば、インスタントで作ったのであれ、ミルで挽いてハンドドリップしたのであれ、コーヒーメーカーで淹れたのであれ、
いずれにしても提供者は来客者のためにせっかくコーヒーを用意したのです。
コーヒーが提供された時に「カフェインに敏感なので、他のものをいただけますか」「コーヒーは苦手で、紅茶をいただきたいです」と伝えるのは重要なことではないでしょうか。 https://news.yahoo.co.jp/byline/toryu/20190324-00119414/