https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190321-00271055-toyo-soci

■「この子の将来を考えるためにも診ましょう」

 「正直、当時はお腹の子どもに聞きたかったですね。『お前は生まれてきたいのか?』って」

 お菓子を夢中で頬張る倖太くん(5歳)を見つめながら話すのは、父親の矢口貴史さん(44歳)だ。

 母親の紀子さん(41歳)が、36歳のとき、妊娠9週目の健診で医師から首のむくみを指摘され、精密検査を受けることになった。
そこで胎児にはダウン症の多くの特徴が認められ、「ダウン症でほぼ間違いないだろう」と言われたという。

 確定させるために出生前診断を勧められたが、矢口さん夫婦は一度、その申し出を断っている。

 「最初から何があっても、産もうと話していました」と貴史さんは、すっきりとした表情で話し出した。

 「だから出生前診断を受ける意味はないのかなと思い、一度は断りました。
でも先生に『ダウン症であれば、出産後に合併症が見つかる可能性が高いので、この子の将来を考えるためにも診ましょう』と言われ、受けることにしました。
そうすると結果はやはりダウン症でした」