https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190320-19001113-kantelev-l27

運送会社の運転手らが、事実上、残業代をカットしている賃金制度は違法だと訴えた裁判で、大阪地方裁判所は訴えを全面的に退けました。

訴えていたのは、日本郵政グループの運送会社「トールエクスプレスジャパン」のトラック運転手ら16人です。

訴えによると、運転手らの給与は基本給・歩合給・残業手当などで構成されていますが、「歩合給」は、残業手当を差し引いて支給しています。

このため、運転手らは残業手当は支払われているものの、歩合給が圧縮されていることで、「事実上、残業代がカットされている」と主張。

こうした賃金体系は法律違反だとして、会社側に約2200万円の支払いを求めていました。

判決で、大阪地裁(内藤裕之裁判長)は、「会社の賃金体系は、労働の効率性を反映させる仕組みで、不合理なものとはいえない」として、訴えを全面的に退けました。

【原告・嵯峨幹司さん】
「残業代が出ないのに、残業できます?詐欺のような賃金規則ではなく、もっと誠実に、プラスでいくような賃金規則に変えないと、会社の継続と繁栄は無いと思う」

運転手らは、判決を不服として控訴する方針です。