長野県警佐久署は19日、同県佐久市の70歳代女性が現金150万円をだまし取られる被害に
遭ったと発表した。女性は、おいを装った男からの電話で、現金の準備を頼まれた後、
警察官を名乗る男からも電話で「かかってきたのはアポ電(アポイントメント電話)だから、
だまされたふりをして」と指示され、現金を渡すよう仕向けられた。

 同署は、資産状況などを聞き出すアポ電を受けた東京都江東区の女性(80)が殺害された
強盗殺人事件の後、警戒の必要性が周知されたことを逆手に取ったとみて詐欺容疑で調べている。

 発表によると、今月18日から19日、女性宅においを名乗る男から「電車の中でかばんを
取られた」「このままじゃ会社がつぶれちゃう」「150万必要なんだよ」などと複数回電話があった。
女性が19日に現金を用意し、指定された佐久市内の駅に向かうと、警察官を装った男から
携帯電話に連絡があり、「あなたにかかってきているのは、今はやりのアポ電です」「周りに
警察官が配備されています」「だまされたふりをしてお金を渡してください」と言われ、
同市内の路上で、おいの会社の事務員を装った男に現金を手渡した。
 警察官が現れないことを不審に思った女性が佐久署に通報し、事件と判明した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190320-OYT1T50161/