ベネズエラ、支援物資搬入巡り衝突 市民2人死亡
2/24(日) 17:45配信 毎日新聞
 【ククタ(コロンビア北部)山本太一】政情混乱の続く南米ベネズエラで、暫定大統領就任を宣言した野党指導者のグアイド国会議長は23日、
隣国のコロンビアなど3方面から人道援助物資の国内搬入を試みた。国境を封鎖したマドゥロ政権は、搬入を強行しようとしたグアイド氏支持者らに
催涙弾を発射するなどして衝突。AP通信によると、市民2人が死亡、約300人が負傷し、マドゥロ大統領はグアイド氏を支持するコロンビアとの断交を発表した。

 グアイド氏は米国などと連携し、暫定大統領就任宣言1カ月に当たる23日に軍の離反を促して物資を搬入し、マドゥロ氏退陣へ向け局面を打開する思惑だった。
しかし軍の離反は小規模にとどまり、搬入はできなかったとみられる。当面は「2人の大統領」が対立する膠着(こうちゃく)状態が続きそうだ。

 マドゥロ政権は、グアイド氏側の搬入計画を「米国の軍事介入につながる」として、コロンビア北部ククタ▽ブラジル北部パカライマ▽カリブ海の
オランダ自治領キュラソー――の3方面の国境や海域を事前に閉鎖。23日はパカライマと国境を接するベネズエラ側で、治安当局との衝突で市民2人が死亡した。

 またククタ近郊の国境にあるシモン・ボリバル橋では、軍がバリケードを築き、封鎖に抗議する野党支持者らに断続的に催涙弾を発射。人々は「自由を」と
叫びながら、手製の火炎瓶や石を投げ応戦した。周辺は催涙弾が着弾して煙が立ちこめ、ガスを吸った人が搬送された。首都カラカスでも、数千人が
空軍基地を囲み、搬入を認めるよう求める反政府デモが開かれた。

 コロンビア政府によると、ベネズエラ軍の兵士ら約60人が離反したが、ほとんどは下級兵士で、軍中枢は含まれなかった。


 いかそ

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