これも時代の流れか――そういった声が聞こえてくる。

コンビニ大手のセブン-イレブン・ジャパン、ローソン、ファミリーマートの3社は、いずれも2019年8月末
までにいわゆる「成人向け雑誌」の販売の中止を発表した。

「コンビニの窓際」といえば永年に亘って書籍・雑誌の定位置であったが、こうした「定位置」の概念を
変えてしまう店舗さえ出現しており、コンビニをめぐる「本事情」は大きく変わりつつある。

◆かつては大きな存在だった「窓際の定番」
日本に本格的なコンビニエンスストアが誕生したのは1970年代のこと。

1971年にココストアとセイコーマートが、1973年にファミリーマートが、1974年にはセブンイレブンが
店舗展開を開始、1975年にはセブンイレブンが24時間営業を開始して本格的な「コンビニ時代」が幕を開けた。

雑誌を中心とした書籍はその当時から多くのチェーン店で「定番商品」であり、窓際に並べられた雑誌が
コンビニの売り上げに寄与するとともに、コンビニの店舗網拡充が雑誌売上に寄与するという相互補完関係が
生まれていた。

成人雑誌の販売も比較的初期から行われていたと思われ、筆者が小さい頃、1990年代に存在した愛媛県に
本部を置くコンビニチェーンの一部店舗は大手各社と対抗するためか「弁当の質」と並んで書籍、
とくに「成人雑誌の品揃えの良さ」をウリにしており、「壁ほぼ一面が書籍と雑誌」という店さえもあった。

https://www.excite.co.jp/news/article/Harbor_business_185873/