中国初のSFブロックバスター映画「流浪地球」が爆発的な人気を呼ぶと、
中国メディアが先を争って習近平国家主席が唱えた「人類運命共同体」思想を具現した映画だと称賛した。
映画自体に中国人が世界を救うという中国中心主義が含まれているが、
SF映画まで政治宣伝の道具に利用するという非難も出ている。

「流浪地球」は、春節(旧正月)の5日に上映され、連休が終わる11日までに4582万3千人を動員し、
21億7200万元(約3602億ウォン)の興行収入を上げるなどブームを起こしている。
あらすじは、太陽が急速に膨張して太陽系を飲み込む危機に直面し、
人類が地球に1万個以上の「エンジン」を装着して太陽系を離れるという内容だ。
映画のクライマックスで、エンジンが止まる絶体絶命の状況を中国人の主導で克服する。

「流浪地球」が人気を得ると、中国中央テレビは、異例にも映画を集中的に報道し、
「春節の独特の文化現象」とし、「中国の価値観と想像力が映画に具現された」と評価した。

中国共産党機関紙「人民日報」のソーシャルメディアの公式アカウントは、
「地球を救うことができたのは中国人だけだった」という内容の記事を載せた。
他の記事では、「『流浪地球』で際立ったのは、中国がグローバルガバナンスで見せている主導的な役割」とし、
「自信のある大国の心構えだ」と主張した。
この記事は、「現在の米中貿易戦争が想起される。『流浪地球』は、時宜にかなっていた」とも指摘した。
自国の利益だけ追求する米国と違って、グローバル協力を重視する中国の価値観を「流浪地球」が示したという主張だ。

微博には、「共産党だけが地球を救うことができる」という言葉が印刷された映画のチケットの写真も掲載され、論議を呼んだ。
http://japanese.donga.com/Home/3/all/27/1636285/1
https://i0.hdslb.com/bfs/article/848adcbd49db60f57f710654a9aaf32661615ee8.jpg@1220w_700h.jpg
http://zyadmin.xhd.cn/u/cms/alevel/201902/121149152vz0.png