https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190209-00000003-mai-soci

賃貸アパート大手「レオパレス21」(東京都中野区)の物件で施工不良が新たに見つかった問題で、
同社が施工不良の物件で使用した外壁などの部材が、建築基準法で認められていないものだったことが国土交通省などへの取材で判明した。

コスト削減のため耐火性に劣る違法な部材を使っていた可能性があり、業界では「組織的な不正」を指摘する声も出ている。

同社はアパートの外壁の内部に使う部材について、自治体などにはガラスを溶かして繊維状にした「グラスウール」などを用いると申請していたが、実際には「発泡ウレタン」を用いていた。
グラスウールは断熱性・耐火性が高く、建築基準法で使用が認められているが、発泡ウレタンは耐火性が劣り、外壁への使用は認められていない。

 同社は発泡ウレタンを使った理由について「価格は安くないが、作業効率が高い。
法令違反の認識はなく、現場の施工管理体制が不十分だった」と説明する。

しかし、現場監督経験のある建築関係者は「ありえない話だ。現場は設計図と部材が異なることに気付いていたはず。
施工不良は長期にわたり件数も多く、うっかりミスなどではない。組織的に行われていた可能性が高い」とみる。

 不動産コンサルタント会社「さくら事務所」の長嶋修会長は「発泡ウレタンの方がグラスウールより価格が安い。コスト削減のため意図的に安い部材を使っていたのではないか。そうでなければ、わざわざ部材を変える必要はない」と指摘している。【川口雅浩】