太陽光での水素生成に成功、産業革命級の発見、ノーベル賞は確実、京都大学ら
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地上に届くものの、これまでエネルギーとしての利用が難しかった波長の長い赤外域の太陽光。
京都大学らの研究グループがこの赤外域の太陽光で水素を製造できる新しい触媒を開発した。
革新的なエネルギー材料の開発につながる期待があるという。
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1902/06/news050.html 京都大学、豊田工業大学、関西学院大学、立命館大学、物質・材料研究機構らの研究グループは2019年2月、
白金を担持した硫化銅/硫化カドミウムヘテロ構造ナノ粒子が、赤外光(赤外線)から水素を生成できる
光触媒であることを発見したと発表した。
波長1100nm(ナノメートル)の赤外光を利用して効率3.8%で水素を製造でき、これは世界最高効率という。
これまで利用できなかった太陽光の赤外域を活用できる新たなエネルギー変換材料の開発につながる成果としている。
波長の長い赤外域は、4割以上と太陽エネルギーの多くを占めるものの、エネルギーとして有効利用する
技術は確立されていない。そのため、もし太陽光の赤外域をエネルギーとして利用できれば「現代社会に眠る
新たなエネルギー資源の発見に相当する」(研究グループ)という。
現在の太陽光の利用に関する研究は可視光を対象としており、エネルギーの利用という意味では植物などが
行う光合成と競合する。しかし、赤外域は競合しないため、真に自然と共存したエネルギー変換を実現できる
メリットがあるとしている。 研究グループは今回、赤外光のエネルギー変換においてキーになるとされている「局在表面プラズモン共鳴(LSRP)」を
示す硫化銅と、硫化カドミウムナノ粒子を連結させた構造を有するヘテロ構造ナノ粒子を合成。
水素生成における光触媒としての活性を評価した。
その結果、1100nmの赤外光を利用して、これまで報告されている赤外応答触媒の中で最も高いという
3.8%の変換効率を記録した。さらにこの粒子は、太陽光の中でもっとも長い波長である2500nmにも
反応し、水素を生成できたという。
これはつまり、地表に到達する赤外域の太陽光を余すことなく活用できることを意味する。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています