内戦下のシリアで武装組織に拘束されたジャーナリストの安田純平さん(44)が今月、鹿児島県指宿市の宿泊施設に滞在し、出版を予定している本の執筆に向けた作業を行った。

 2015年6月、取材のためトルコからシリアに入ろうとしたところを拘束され、昨年10月23日に解放された。帰国後、拘束生活の実態を伝えるメールマガジンを配信したり、大学で講演したりしている。

 鹿児島出身の妻が宿泊施設の関係者と知り合いだった縁で、指宿に約1週間滞在。拘束されている間に書き留めたノート5冊分の日記を整理するなどした。今後、内容を精査した上でシリアの状況や武装勢力の分析を進め、執筆に取りかかるという。

 再び戦地を取材する予定は「未定」としているが、「シリアで何が起きているのかは、自分だからこそ伝えられる。また、お騒がせしたことに対する説明の意味もあるので、本が出版されたら多くの人に読んでもらいたい」と話していた。

https://www.yomiuri.co.jp/culture/20190131-OYT1T50004.html