出生率を改善するためには
「良妻賢母」
の価値観を捨てなければならない

何よりも本質的な問題は、
「女性は家庭に入って出産と子育てを一手に担うべき」
という価値観が根強く残っていることだと思います。

みんなの介護 
「専業主婦」と「働く女性」との間での勝ち組・負け組論争があったりして、
女性の間でも意見がまとまっていない印象があります。

三浦 
文明史的な視点で考えてみれば、「働く女性」は決して特殊な存在ではありません。
伝統的な農村共同体において、子育ては地域全体が取り組むものであり、
女性は重要な労働力でした。
子どもは、社会が育てることが当たり前だったのです。

その後、高度経済成長期に「サラリーマン」が一気に増大し、
国は人口増による労働力の向上を目指して
「専業主婦」を奨励、優遇する政策を実施してきました。

みんなの介護 
つまり高度経済成長期に現れた「専業主婦」がむしろ、
特殊な存在というわけですね?

三浦 
ええ、そうです。これからの人口減社会の成長戦略を描くにあたって、
その特殊な時代の制度を維持するのは無理があると言わざるを得ませんよね。

https://lite.blogos.com/article/348259/