<渡り鳥が温暖化に適応できず、留鳥との間で不幸な争いが起きている>

地球温暖化の影響で留鳥のシジュウカラと渡り鳥のマダラヒタキが鉢合わせる機会が増え、両者の「抗争」が激化している。
研究者らは過去10年分の繁殖データを分析した結果、シジュウカラの巣で殺されるマダラヒタキの個体数が増加したことを発見した。
シジュウカラはマダラヒタキの頭を突いてとどめを刺した後、その脳を食べた形跡があった。

シジュウカラは1年中ほぼ同じ地域にとどまる鳥で、ヨーロッパ全域に生息する。繁殖期は短く、通常は3〜4月頃に産卵が始まる。
一方のマダラヒタキは渡り鳥で、西アフリカで越冬後、オランダに渡って春の繁殖期を過ごす。

繁殖期が重なれば、餌や巣穴の奪い合いになる。小柄で動きの速いマダラヒタキはシジュウカラの巣を奪い取ろうとする。
マダラヒタキは、巣作りに励むシジュウカラの周りを飛び回って追い払うことはできる。
だが巣に入ろうとすれば、体が大きく強いシジュウカラに殺され、脳を食べられてしまう。
(以下略)

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/01/post-11530_1.php