中国の習近平国家主席は2日、台湾政策について演説し、統一を目指す考えを改めて強調したうえで、
独立の動きや外部の干渉に対して、武力行使も排除しない強い姿勢を示しました。台湾の蔡英文政権や、台湾への武器売却などを進める方針を示すアメリカのトランプ政権をけん制したものです。

習主席は2日、中国が1979年の元日に台湾に平和的な統一を呼びかける文書を発表してから40年になるのを記念して、北京で演説しました。

この中で、「台湾は中国の一部分で、台湾海峡の両岸が1つの中国に属するという、歴史的、法律的な事実はいかなる勢力も変えられない」と述べ、統一を目指す考えを改めて強調しました。

そのうえで、香港などで実施する「1国2制度」こそが最良の形だとして統一の在り方を模索する考えなどを示し、「1つの中国」の原則を堅持することを基礎として台湾の政党や団体に対話を呼びかけました。

一方で台湾独立の動きや外部勢力の干渉に対しては「あらゆる必要な選択肢を保持する」として武力行使も排除しない強い姿勢を示しました。

名指しは避けながらも、独立志向が強いと見なす台湾の蔡英文政権や、台湾への武器の売却などを進める方針を示すアメリカのトランプ政権をけん制したものです。

台湾では来年はじめに総統選挙が行われる予定で、習主席としては蔡政権に揺さぶりをかけるねらいもあるものとみられます。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190102/k10011765871000.html
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