韓国海軍駆逐艦による海上自衛隊P1哨戒機への火器管制レーダーの照射に関し、政府内からは怒りとあきれの声が上がっている。日韓関係はいわゆる徴用工問題や慰安婦問題などで冷え込んでいるが、さらなる悪化は不可避だ。

 山田宏防衛政務官は22日、自身のツイッターに「わが国を威嚇し、自衛隊員の生命を危険にさらす行為で許しがたい。味方と思ったら背中から撃つような行為だ」と書き込み、韓国側を厳しく批判した。海自幹部も「明確な敵対行動だ。今のままでは友好国として付き合うことはできない」と語る。

 防衛省が22日に発表した声明では「(火器管制レーダーは)広範囲の捜索に適さない。遭難船舶の捜索には水上捜索レーダーを使用するのが適当だ」と指摘し、北朝鮮船捜索のため火器管制レーダーを使用したとする韓国側の主張に疑義を呈した。

 その上で「仮に遭難船捜索が目的だとしても非常に危険な行為であり、韓国も採択する洋上の不慮の遭遇に関する行動基準で控えるべき動作に挙げられている」と強調した。岩屋毅防衛相が事案を公表した翌日に防衛省が重ねて遺憾の意を示すのは異例だ。

 外務省の金杉憲治アジア大洋州局長が23〜25日に在韓公館長会議出席のためソウルを訪問する予定で、韓国外務省幹部に説明を求めるとみられる。

 ただ、「文在寅政権はもう相手にしない方がいい」(官邸筋)との声も出始めている。

https://www.sankei.com/smp/politics/news/181222/plt1812220015-s1.html