先月、陸上自衛隊の演習場から発射された砲弾が大きくずれて付近の車に被害が出た事故で、陸上自衛隊は、ミスを防ぐための複数の手順がどれも守られていなかったとする調査結果をまとめ、
現場の安全管理の責任者など隊員19人を懲戒処分などにしました。

先月14日、滋賀県にある陸上自衛隊の演習場から発射された迫撃砲弾1発が近くの国道付近を直撃し、破片が車にぶつかって被害が出た事故について、陸上自衛隊は18日、調査結果を公表しました。

それによりますと、発射機の方向を調整する際、担当の隊員が誤って想定より22.5度ずれた方向に設定していましたが、こうしたミスに気付くための安全管理担当の別の隊員が確認作業を怠っていました。

さらに現場の責任者を務める隊員も、確認が完了したという報告がなかったにもかからず発射を命じるなど、ミスを防ぐための複数の手順がどれも守られていなかったことがわかったということです。

陸上自衛隊は、時間どおり訓練を進めることが優先された結果、安全管理がずさんになったとして、現場の責任者の1等陸尉を停職8日にするなど、合わせて19人を懲戒処分などにしました。

陸上自衛隊トップの山崎幸二陸上幕僚長は「部隊全体の安全意識の不足がいちばんの原因だと思っている。改めて教育を徹底し、二度とこのような事故を起こさないようにしたい」と話しています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181218/k10011750911000.html
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