米ツイッターのジャック・ドーシー最高経営責任者(CEO)が8日に投稿したミャンマー関連の連続ツイートが、批判を浴びている。
ミャンマーでの人権侵害疑惑が国際問題になっているにもかかわらず、
ドーシーCEOがミャンマーを観光旅行地として宣伝していると、大勢が反発している。

一連のツイートでドーシー氏は、瞑想(めいそう)修行のため先月ミャンマーを訪れたと明かした。

ドーシー氏は「ミャンマーはとても美しい国だ。人々は喜びにあふれ、食べ物は素晴らしかった。
私はヤンゴン、マンダレイ、バガンといった都市を訪れた。国中の多くの僧院を訪れ、瞑想した」と述べ、400万人いるフォロワーに訪問を勧めた。

これに対して、イスラム系少数民族ロヒンギャの窮状をドーシー氏は無視しているとの批判が出た。

2017年夏にロヒンギャの民兵組織が複数の警察施設を攻撃したのを受け、ミャンマー軍は強硬な取り締まりを実施。
数千人が殺害された。人権団体によると、軍はロヒンギャの居住地に火をつけたほか、無作為な殺人やレイプに関与したという。

ツイッター利用者の1人はドーシー氏のツイートに返信する形で、
「このような時に、実質的にミャンマーへの観光を宣伝するようなことを無料で書くのは、非難に値する」と書いた。

別の利用者は「この音痴っぷりは……驚きだ」と話した。

「これは極めて無責任な提案だ」と、別の返信ツイートは書いた。
「ニュースや、自分自身のプラットフォームにある非難の声を、まったく見ていないのか?」。

ミャンマー軍の取り締まりのため、70万人以上のロヒンギャが国外に脱出した。
暴力や家屋の破壊から逃れるため、多くのロヒンギャが隣国バングラデシュに避難している。

国連はミャンマー軍の作戦を「民族浄化の典型例」と表現。
ミャンマー当局高官は大量虐殺についての捜査と裁判を受けるべきだとした。




ツイッターCEOに批判 ミャンマー関連ツイート「国際情勢音痴」と
http://www.bbc.com/japanese/46503485