[東京 5日 ロイター] - 政府は5日、新しい防衛大綱の要素案を与党ワーキングチーム(座長・小野寺五典前防衛相)に提示した。
その際、F15型戦闘機99機の後継機として、最新鋭ステルス機F35が適当と説明。与党側も同意した。関係筋が明らかにした。
政府はその一部に垂直着陸が可能なF35Bが適当との方針も示し、与党側も同意した。
一方、与党側は護衛艦いずもの事実上の空母化について説明不足と指摘。さらなる議論を継続することになった。
200機を保有しているF15について、100機を改修する一方、改修に適当でない残りの機種の扱いが焦点となっていた。

政府側は、垂直着陸に対応しないF35A機種を42機導入する方針をすでに決めており、能力と運用面から判断し、99機についてもF35が望ましいと説明し、与党側の理解を得た。
関係筋によると、新たなF35の具体的な調達規模・時期については、突っ込んだ説明や議論はなかった。
99機のF35のうち、2400メートル以下である滑走路の短い南鳥島など島しょ部の防衛のためにも、F35Bの採用が望ましいとの説明が政府側からあり、この点では、与党側と意見の一致を見た。
これに対し、護衛艦いずもを改修してF35Bが離着陸可能な事実上の空母として運用する案については、与党側が、
1)必要性や利用方法などの説明が不足している、
2)専守防衛の従来方針との整合性が分かりにくい──と指摘。
政府側にさらなる説明を求め、今週末から来週にかけ再度会合を開く見通しだ。

https://jp.reuters.com/article/f35-idJPKBN1O416M