https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181202-00000001-maiall-soci

10月2日午後7時過ぎ、東京・歌舞伎町のビルから20代の女性が飛び降りた。

 「すごい音がして外を見たら、女性が倒れていました。
そばにはスーツを着た男性もあおむけて倒れていて、頭を押さえていました」。
直後の様子を目撃した近くの飲食店の女性店員(21)が話した。
女性は転落した際、真下にいた通行人を巻き込み、男性が重傷を負った。女性は搬送先の病院で死亡が確認された。

【暴行死未婚10代母 夢の成就と家族の幸せを願う言葉を書き連ねた帳面】

 屋上に通じる外階段には女性の靴が残されていたという。
自殺とみられるが、事件性がないため警察による発表はなされず、動機は明らかになっていない。

 なぜ女性は歌舞伎町で死を選んだのか。記者は女性を知る人を探した。

 ◇「人生詰んだ」

 「初めて会ったのは9月上旬の深夜。私から声をかけたんだよね。
歌舞伎町の路上でお互い一人でいたから『飲みに行こうよ』って。それから何回か飲んだり、ご飯食べに行ったり。
人づてに飛び降りたって聞いたのは2日後くらいかな。正直驚きはなかった。あの子、ホストにはまっていて病んでる感じだったから」

 10月22日深夜。
現場近くの路上で聞き込みを続けると、飛び降りた女性を知る18歳の少女に行き当たった。

 少女によると、女性は歌舞伎町のホストクラブの常連だった。
「担当」と呼ばれるホスト目当てに、毎晩のように店に通っている様子だった。

 「めっちゃお金を使った時は『好き』って言ってくれるけど、本当の人の気持ちって分からない」
「相手からしたら結局私はお金を使うだけの存在。
好きなのは私だけなのかなあ」。女性はそんな話をしていたという。

 夜の店で働いているらしかったが、「200万円の掛け(ホストクラブへのツケ)がある」とも話していた。
最後に会った9月中旬、女性が発した言葉を少女は覚えている。「私の人生、もう詰んだー」