みずからの報酬を有価証券報告書に少なく記載したとして逮捕された日産自動車のカルロス・ゴーン会長が、
数千万円の家族旅行の代金を日産側に負担させていたことが関係者への取材でわかりました。
東京地検特捜部は、会社の経費が私的に支出されていた疑いもあるとみて実態解明を進めています。
日産自動車の会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)は、平成27年までの5年間に有価証券報告書に
みずからの報酬を実際より50億円余り少なく記載していたとして、19日、金融商品取引法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。

ゴーン会長は業務上の正当な理由がないのに、ブラジルやレバノン、パリ、アムステルダムの世界4か国で会社側に高級住宅を提供させ、
住宅を保有する関係会社に日産から数十億円が支払われていたことがわかっています。

関係者によりますと、ゴーン会長がほかにも、数千万円の家族旅行の代金や飲食代などを日産の子会社に負担させていたことがわかりました。

特捜部は、ゴーン会長側に会社の経費が私的に支出されていた疑いもあるとみて、実態解明を進めています。


ゴーン会長への住宅供給は

関係者によりますと、日産自動車のカルロス・ゴーン会長は業務上の正当な理由がないのに、
ブラジルのリオデジャネイロ、レバノンのベイルート、パリ、オランダのアムステルダムの世界4か国で会社側に住宅を提供させていたということです。

日産は、自動車の先端技術に投資する名目で海外に関係会社を設立し、これまでに日産がおよそ60億円を出資していますが、
このうち20億円余りがリオデジャネイロの高級マンションやベイルートの住宅の購入や改築の費用として支出されていたということです。

この会社はゴーン会長に提供している住宅の保有以外にはほとんど事業を行っていなかったということで、
私的な目的で「投資資金」を支出させていた疑いも出てきています。



ゴーン会長 数千万円の家族旅行代金 日産側が負担か
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181120/k10011717631000.html