逆境は誰にでもどんな組織にも訪れる。その時、どう立ち回るかが“その後”を
決定的に左右する。コラムニストの石原壮一郎氏が考察した。

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 人類の長い歴史が証明しているように、ピンチはチャンスでもあります。
ピンチだからと言って頭を抱えていても、事態がよくなるわけではありません。
現状を踏まえて打てる手を打つことが、活路を見出す第一歩です。

 9月の胆振東部地震による風評被害で苦境にある十勝川温泉が
10月10日に発表した観光ポスターは、その見本と言っていいでしょう。
メインコピーは「元気ないです 十勝川温泉」。いちばん下には
「ヒマ過ぎちゃって、サービス向上。」というコピーと「待ってるよ 十勝川温泉」
という呼びかけ。真ん中には、仕込み中に試食に熱中する料理人、
空いた部屋で英会話を勉強しながらバランスボールで美容体操に励む美人の
おねえさん、見回りのついでに温泉につかっているスタッフの写真が並んでいます。


https://www.news-postseven.com/archives/20181013_781165.html