83年の歴史に幕を閉じた東京の築地市場では11日から解体工事が始まりますが、
敷地内に住み着いた大量のネズミが周辺に拡散するのではないかと地元では不安が広がっています。

今月6日に営業を終えた東京 中央区の築地市場では、東京ドームの5倍にあたる敷地にある155棟の建物の解体工事が11日から始まります。

長年にわたって鮮魚や野菜を扱ってきた市場の敷地内には大量のネズミが生息し、市場を管理する東京都は、
建物の構造が複雑なこともあって生息数は「推定困難」としています。

東京都は、ネズミの拡散を防ぐため市場の周辺に板や金網をはり、敷地内に400個の捕獲かごを設置するなどの対策を進めていますが、完全に封じ込めることは難しいとしています。

地元では解体工事によって餌や住みかを失ったネズミが周辺に拡散するのではないかと不安が広がっています。

市場に隣接する「築地場外市場」にあるたらこなどの魚卵を扱う専門店「田所食品」では、ネズミの侵入を防ごうと換気扇や換気口をトゲのついたシートや金網で覆ったり、
隙間を開けないようにシャッターを改装したりして対策をとっています。

田所悟専務は「食べ物を扱う店なので本当に困ります。市場が豊洲に移り、残った場外市場は一丸となって頑張ろうとしている時なのでなおさら心配です。
できるかぎりの対策をやっていきますが、都には、ネズミを場内から出さないように対策をとってほしい」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181010/k10011666071000.html
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181010/K10011666071_1810101752_1810101758_01_04.jpg