キリンビバ自販機配送の23歳社員が過労自殺 心身ボロボロで繁忙期突入、転勤2カ月めに営業所で飛び降り

大阪でコカコーラ配送をしていた27歳社員が過労自殺した2008年8月、
東京ではキリンビバの配送子会社で働く当時入社4年目の23歳社員も過労で倒れていた。
1カ月ほど入院して復職したが、1年8カ月後の10年4月、勤務中に営業所の入るビルから飛び降り過労自殺した。
死亡前年の残業時間は遺族計算で1300時間を超え、さらに長時間拘束のエリアに転勤となって1カ月半後のことだった。

この業界はいったいどうなっているのか。
キリンビバレッジ配送過労自殺の遺族に話を聞くと、死亡する半年ほど前に脱毛が始まり、
体重も5キロ減るなど心身ともに限界を超えていたが、
「(辞めて)アルバイトとなると世間の目もある。もう少し頑張ってみる」などと話していたという。


コカコーラ配送「日東フルライン」で新入社員が過労自殺 猛暑、パワハラ、無理なノルマ…

どこにでもあるコカコーラの自動販売機だが、そのコーラ専門の配送会社「日東フルライン」で08年夏、
若手社員が過労自殺し労災認定を受けていた事実は、ほとんど知られていない。
自殺したのは、入社わずか4カ月目の配送員Fさん(当時27歳)。
亡くなる前の月にあたる7月、大阪市はひどい猛暑で、自販機は売切れが続出していた。
Fさんの父によれば、同僚全員が疲労困憊していくなかで新人への支援はなく、
長時間の肉体労働、月100時間の残業、神経を使うトラックの運転、パワハラとも言える暴言、
達成不可能なノルマ、突然のエリア変更、雇用形態への強い疑念など、
Fさんを自殺に追い込んだ現場の様子が次々と明らかになった。