アップルが「中国政府に忖度」したデュアルSIM投入の背景

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180919-00023033-forbes-bus_all
アップルが先日発表した新型iPhoneには、中国市場向けにデュアルSIMカードに対応するモデルが用意された。
中国と香港、マカオで販売されるiPhone XS MaxとXRは、2枚のSIMカードを挿入可能になっている。

一方で、その他の諸国で販売されるiPhone XS MaxとXRは、従来のSIMカードに加え、eSIMにも対応している。アップルが国によって異なる端末をリリースするのは今回が初めてだ。

中国国営の新華社通信は、「アップルは中国に対し特別な配慮を行い、売上の増加を狙っている。アップルは中国市場の特性やルールに従う姿勢を見せている」と述べた。

現地のアナリストによると、中国政府はeSIMカードが政府による国民の監視の妨げになることを危惧していたという。中国でSIMカードを購入する際は、店頭で国民カードを提示し、本名と国民IDを開示することが義務づけられている。
eSIMカードの場合は、この認証プロセスを回避することが可能になり、国民が偽のIDで通信を行う懸念があるという。アップルはこの件について、正式なコメントを出していない。