近年、眼科医療の分野でめざましい発展を遂げているインプラント手術。
ただし、対象となる症状は今のところ限られており、すべての眼病に適用されるわけではない。
アメリカではこのたび、その状況を打破する画期的な研究結果が報告された。
ミネソタ大学のエンジニアチームが、3D印刷による合成眼球のプロトタイプ開発に成功。視覚障がい者のQOL向上に、期待がかかる。

先週号のAdvanced Materials誌に掲載された論文によると、この合成眼球は、光を拾えるフォトディテクタ(光検出器)を備えているという。
光を電気に変換する計測用デバイスだが、これを用いることで、広視野かつ感度の高い画像検出が可能となる。
光検出器のアレイを3D印刷するカンバスには、ガラスコーンを採用。眼球上部には液体金属を使用し、陰極を印刷できるようにした。

今回の装置製作で、最も重要なポイントとなるのが3D印刷。サイズの変更とカスタマイズが容易にできるというのが、主な理由だ。
研究は早くも、第2段階に突入。
次のステップでは、本体サイズを縮小しつつ、光検出器の性能を改善し、包括的なビジョンシステムをサポートする、イメージセンサーを開発する予定だ。

https://techable.jp/archives/82511
https://www.digitaltrends.com/cool-tech/3d-print-bionic-eye/
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