NHKニュース
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米 エルサルバドルの台湾との断交で中国を批判

アメリカ政府は、中米のエルサルバドルが台湾と断交し、中国と国交を結ぶこ
とについて、遺憾の意を示すとともに、台湾に外交的な圧力を強める中国政府
に対して「一方的なやり方は有害だ」などと批判し、貿易でも対立する中国を
けん制した形です。

中国と中米のエルサルバドルは、今月21日、国交を結ぶことを発表し、エルサ
ルバドルはこれまで外交関係のあった台湾と断交しました。

これについて、台湾にあるアメリカ政府の代表機関、「アメリカ在台協会」の
クリステンセン代表は23日、蔡英文総統との面会で、遺憾だとするアメリカ政
府の立場を示しました。

そのうえで、「1つの中国」を主張し台湾と外交関係のある国々の切り崩しを
図るなど圧力を強める中国政府に対して「現状を変えようとする一方的なやり
方は有害で、地域の平和と安定のための枠組みを壊すものだ」と批判しました。

また、これに関連して、アメリカ国務省の当局者はNHKの取材に対し、「エ
ルサルバドルが中国と国交を結ぶことをうけてアメリカはエルサルバドルとの
関係を再検討している」と明らかにしました。

中国と国交を結んだ国との関係の再検討まで言及するのは極めて異例で、台湾
を重視する姿勢を示すことで、貿易でも対立する中国をけん制した形です。
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https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180824/k10011591531000.html