ダイエットしているのに一向に痩せる気配がないと訴える人々がいる。どうせ隠れて食べているのだろうと疑われるのも仕方ないが、どうやら感染すると太ってしまう“デブウイルス”が存在するという。感染してしまえば、当然、なかなか痩せられない。


■“デブウイルス”のアデノウイルス36とは

 これまでと変わらない食事をしているのに、感染するとブクブクと太りはじめるウイルスがあるという。その恐怖のウイルスがアデノウイルス36(Adenovirus 36)である。

 アデノウイルス36の発見自体は30年前にさかのぼる。インド人のニクヒル・ドゥランダー医師がインドで発生したニワトリ大量死を調べたところ、死んだニワトリがいずれも妙に太っていることを変に思い、詳しく検査したところ、このアデノウイルス36が発見されたのである。

 ある研究では肥満の人の少なくとも30%がこのアデノウイルス36に感染しているという。一方で肥満ではない人の感染率は11%にとどまるという。アデノウイルス36をサルに感染させたころ、体重が15%増加したことも確認されている。

 アデノウイルス36は脂肪細胞を刺激するばかりでなく炎症を引き起こし、その一方で脂肪細胞の死滅を防ぐ働きもしており、結果的に脂肪が積み重なってしまうということだ。

 また別の研究では乳がんの女性80人のうち、肥満の人の80%がアデノウイルス36に感染しているということで、がんとの関連性も高いことが疑われている。ちなみに乳がんで標準体重の人でも感染率は20%とやや高い。
http://tocana.jp/2018/08/post_17769_entry.html