文部科学省の局長級の幹部が逮捕された汚職事件で、贈賄側の元役員らが設けた飲食の会合の
場に厚生労働省の事務次官だった蒲原基道氏が同席していたことが関係者への取材でわかりました。
会合では病院の運営などについても意見が交わされたということで、東京地検特捜部はこうした
経緯について確認を進めているものとみられます。

文部科学省の局長級ポスト、国際統括官だった川端和明容疑者(57)は医療コンサルタント会社に
便宜を図った見返りに、役員だった谷口浩司容疑者(47)からおよそ140万円相当の接待を
受けていたとして先月、収賄の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。

関係者によりますと、谷口元役員が去年10月に設けた飲食の会合の場に、川端前統括官ら複数の
文部科学省の幹部とともに厚生労働省の事務次官だった蒲原基道氏も同席していたことが
わかりました。

関係者によりますと、会合では病院の運営などについても意見が交わされたということで、
ことし6月には、元役員らが関わった病院運営のガバナンスについての研究会が開催され、
国会議員や病院関係者、それに厚生労働省の幹部らが参加していました。

谷口元役員らは接近したい中央省庁の官僚のリストを複数作成し、みずからの事業を有利に
進めようとしていたということで、特捜部はこうした会合の経緯についても確認を進めているものと
みられます。

NHKの取材に対し蒲原前次官は「元役員は議員の秘書という認識だったが、会食などについては
わからないしコメントできない」としています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180807/k10011567091000.html