(社説)陸上イージス 導入ありきは許されぬ


ようやく芽生えた緊張緩和の流れに逆行するだけではない。
防衛省が、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」にかかる費用の見通しを明らかにした。

「北朝鮮の脅威は変わっていない」(小野寺防衛相)と強弁し、昨年来の計画に固執する姿勢は、
幅広い国民の理解を得られまい。

安倍政権はかねて北朝鮮の脅威を強調してきたが、防衛力強化の狙いは実のところ、中国への
備えにあるとされる。
米国に向かう弾道ミサイルの追尾情報を提供することになれば、米本土防衛の一翼を日本が
担うことにもなる。

近隣諸国との関係に与える影響を、冷徹に分析しなければならない。


https://www.asahi.com/articles/DA3S13615465.html